2014/08/21
広告を見る視力
「いつかはクラウン」という広告があったことを覚えている人、案外多いのではないか。数ある自動車の広告コピーの中でも屈指のコピーだと、わたしは思う。好きなコピーではないが、「嫌みなくらい」人の心の的をついたコピーだ。
「上昇志向」は、多分、誰にでもあるのだろう。エラくなりたい、いい成績をあげたい、お金持ちになりたい・・・。当然、「いいクルマに乗りたい」という上昇志向もある。それに応えてメーカーは「高級車」「スーパーサルーン」「エクセレントサルーン」とグレードを表現する言葉はどんどんエスカレートしていく、その中で「いつかはクラウン」だ。メーカーからのメッセージではなく、自動車ユーザーの心の中にひそむ上昇志向をかきたてるメッセージだ。
「いつかはクラウン」は1983年の広告だそうだ。
で、ついに憧れのクラウンに乗る立場になった人はどうするのだろう。常に上をめざすのが「上昇志向」なのだから、次は外車なのかしら。
ところで、これまで見た中で、わたしが一番好きだったキャッチコピーは「ビールの空き缶と破れた恋はお近くのくずかごへ」(細かいところは記憶違いかもしれない)肩の力の抜け加減がステキだ。理屈とかそんなの関係なく、女の子の気持ちをとらえるコピーだと思った。
他にも「面白い!」と思うコピー、「楽しい!」と脱帽するコピーはいろいろあった。今、コピーでうならせる広告って見ないなあ。「どや顔」の広告ばかり見るような気がする。「いつかはクラウン」も「どや顔」には違いないが、「うならせよう」というコピーライターの仕事が見えた。
コピーライターの仕事が見えないのは、もしかしたら、わたしの視力が落ちてきているせいかもね。おお、こわ。(Tレックス)


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